商品紹介

  • 小堀遠州筆のこの消息は前半部を失っており、茶杓に関する後半部分を茶掛として表装したものと思われます。

    石弾正(1604-50)は石川弾正大弼廉勝(かどかつ)のこと。遠州とも親交した近江国膳所藩主石川主膳守忠総の長子。文中の権十は廉勝の実弟権十郎総長。

    この消息は小堀遠州から石川廉勝に宛てたもので、内容は「権十郎総長から依頼されて削った茶杓ができたので、できはよくないが送る」との意。消息の授受が大名家間ですので、遠州は正式の花押を使用しています。またこのころの習慣として、年末の消息の授受は行われなかったのですが、この消息の日付は極月(12月)28日になっています。権十郎は年末にどうしても遠州作の茶杓を手に入れたかったのでしょうか。

  • 風炉先屏風は茶会や茶事に使われる2つ折りの小型の屏風です。その屏風に絵画や書を直接書(描)くのではなく、すでに書(描)かれた複数の絵画や書の作品を体裁よく貼ってつくられた風炉先屏風を貼(張)り混ぜ風炉先屏風と言います。画像の風炉先屏風は左右173cm、高さ55cmの金屏風。ここに、下記の5枚の絵画と書がバランスよく貼ってあります。

    店内茶室「青峰庵」に展示された貼(張)り混ぜ風炉先屏風

    書画は向かって右から順に―
    ①小島宗真筆の歌切
    この歌切は小島宗真が『古今和歌集 巻第一春歌上』のトップ「ふるとしに春たちける…」を書写したもの。
    宗真は江戸時代初期の書家で、本阿弥光悦に師事し、角倉素庵とともに門下双璧と称されました。古筆蒐集家としても知られています。
    ②久隅守景筆「瓜図」
    久隅守景は江戸時代前期の狩野派の絵師。狩野探幽の弟子で探幽門下四天王の筆頭と目されましたが、のちに破門されて放浪の旅に出たと伝えられます。代表作に国宝の「夕顔棚納涼図屏風」があります。
    ③飯尾常房(1422-1485)筆歌集切
    飯尾常房は室町時代の書家で、室町幕府の書史となり、将軍足利義政の右筆をつとめました。青蓮院流の書をおさめ、飯尾流を創始。歌を能くしました。
    ④海北友松筆「枯木寒鴉図」
    海北友松(1533-1615)は桃山時代の画家、海北派の祖。初め狩野派に学んだ。宋元水墨画に傾倒、独自の気迫と情感に富む画風を完成させました。この枯木寒鴉図はもとは屏風絵あるいは襖絵の一部であったことが想定されますが、この図を見ると、極寒の冬を生き抜く寒鴉の姿に友松の気迫や情感が乗り移って、哀れみの一方で親しみさえ感じさせるのはどうしてでしょうか。
    ⑤三井高方(宗億)筆の消息
    三井高方は豪商三井家家祖三井高利の三男高治を初代とする新町家の2代目で、高治の長男に当たります。この消息はお茶に関する内容が書かれているようですが、まだ読み下せていません。文字の崩し方がかなり個性的で癖のある文字が多く、読み下しにはかなり苦労することになりそうです。

    久隅守景筆「瓜図」

     

    飯尾常房筆 歌集切

     

    海北友松筆「枯木寒鴉図」

     

  • この兵士俑は副葬品で、埋葬者の身を護る役割を持つ。中国・新疆ウイグル自治区トゥルファン地方の古墳からの出土。制作時期8世紀。像高27.4cm。

    西本願寺第22世宗主大谷光瑞(1876-1948)率いる西域探検隊(大谷探検隊)が日本に持ち帰った多数の西域美術品の1つ。その多くは現在、東京国立博物館、龍谷大学、韓国の国立中央博物館、中国の旅順美術館・北京両博物館、日本の民間コレクションなどに分蔵されている。

    この兵士俑は某民間コレクションから古美術桃青が購入し、新たに古木で台座部分をつくり、像を取り付けたもの。これと同手の兵士俑を出光美術館・根津美術館も所蔵している。

    右腕、兜の先端、足先などが欠損しているが、彩色が残っており、全体としての保存状態はよい。これは、トゥルファン地方が極度に乾燥した気候の土地であることによる。足先が欠損しているが、そのおかげで木芯が見え、制作技法が確認できる。胴と脚部の茶色の輪は、兵士俑を立たせるための取り付け金具。また像の表面が毛羽立って見えるのは、俑づくりの際、粘土に繊維を混ぜてつくった塑土が使われたため。

    資料画像の出典:至文堂『日本の美術No.434 大谷光瑞と西域美術』p.64 上は出光美術館、下は根津美術館所蔵のもの。

  • 特別展「アンニョンハセヨ!元暁法師」(神奈川県立金沢文庫)に出陳された『判比量論』断簡が返却されましたので、当HP上で公開します。現物をご覧になりたい方は古美術桃青に電話(℡03-3571-1233)連絡の上、ご来店ください。
    また、この断簡について研究、学術発表した慶応義塾大学岡本一平先生の論文をご覧いただくこともできます。 なお、この『判比量論』断簡は非売品です。

    表装された『判比量論』断簡および本紙

    『判比量論』断簡の翻刻

    金沢文庫展示時の解説

    金沢文庫に展示された『判比量論』断簡

  • 平安時代中期以降、鏡のデザインが徐々に唐鏡(中国)の影響から脱して和様化が進みます。画像の3点には小鳥・草花・葦(薄)・蝶・楓・流水など日本の自然風景が生き生きと描かれており、平安貴族の「美」の好みを知る手がかりともなります。

    径 上左:8.4cm 上右:8.0cm 下:11.4cm

  • 雪村は室町時代後期~桃山時代の画僧。もと常陸の武士。水墨画を多く残した。

  • 江戸時代前期の僧であり仏師の円空(1632-1695)が彫った仏(神)像です。円空の作品を総称して「円空仏」と言っています。
    円空は鉈や鑿を駆使して仏像や神像を彫っています。その彫技やスピード感は円空特有のものがあり、またアルカイックスマイルをたたえた仏(神)像の表情は飛鳥仏に負けないくらいと評価されています。

    円空仏の存在を世の中に広めた元岐阜大学教授土屋常義先生の箱書

  • 俵屋宗達が描いた風神雷神図をイメージさせる金銅飾り金具です。朝鮮・三国時代の出土太刀に類似飾り金具を見ることができます。この金銅飾り金具は、金の質から判断して、同時代か、少し時代の下った統一新羅時代のものと推定しています。天地2.5cm、左右2.5cm(両者とも)。額装(天地13.5cm、左右18.6cm)。

  • 正方形の角皿です。表面にはヤマフジの木が画面いっぱいに描かれ、裏面には大きな文字で「乾山」と書かれています。ヤマフジの絵は兄尾形光琳に負けないくらいの出来映えです。